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お久しぶりです

どうもごぶさたしております。

去る9月8日、今年の新司法試験合格発表がありました。自分にとっては不合格からもう2年経ったということで、時がたつのは早いものです。
このブログなどが縁でコメントを寄せてくださった方も受験されており、再チャレンジの方も含めて合格の報せを聞くことができました。わざわざご報告いただきどうもありがとうございます。そして、合格された皆さま、本当におめでとうございます。

ただ、全員が合格できるわけではありませんので、こちらをご覧になっている方の中には、今年意に沿う結果が出なかった方も大勢いらっしゃるかと存じます。
僕は今年の試験を受けておりませんので、今年の問題について何事かを述べることはできませんが(感想としては、難しく、それでいて基本的理解をきちんと表現することで合格水準に達する問題なのだろうという意味では例年通りだと思います)、一度失敗して何とかなった立場から、僭越ではありますが思うところを書いておきます。

不合格の結果を突きつけられて、今が一番悔しく、また自分に自信を無くしてしまう時期だと思います。僕自身、自分は法律家に向いていないのではないかと真剣に悩んでしまいました。このまま来年受験しても大丈夫なのかと不安な気持ちでいっぱいでした。
僕がこうした不安を乗り越えることができたのは、友人の助けを借りながら、自分の弱点を見直し、勉強の方針を考えることができたからでした。いま不安でいっぱいの皆さんも、失敗と正面から向き合い、勉強のあり方を見直していく中で、不安は自然と解消されていくはずです。

それでも中には、もう勉強しきったとか、自分には力がないのだと感じてしまう人がいらっしゃるかもしれませんが、僕が不合格から8カ月間、自分なりに司法試験に向き合った感想を述べさせていただくと、ロースクールを卒業し、受験までたどり着いている以上、やり方さえ間違えなければ合格することは絶対可能なはずです。
修習の同期を見ても、皆さんそれぞれに個性的でいいところがありますが、みんなに共通する「法律学の才能」とか「絶対的な頭の良さ」みたいなものがあるかというと、そのようなものはありません。僕も含めて、何とか司法試験を潜り抜ける上で必要だったのは、試験に向けた勉強の方法を工夫し、やるべきことをやるということだけです。
そして、その「やるべきこと」を見つける上で、不合格経験があるというのは決定的に有利なことです。落ちてしまった事実は変えられませんが、失敗を分析することで次の受験の結果を変えることは誰にだって可能です。来年の試験まであと8か月、短いようではありますが、毎日コツコツやれば1科目につき1か月あります。そうやって思いながら段々と妥協して時間を浪費するようでは同じ結果を繰り返してしまうでしょうが、不合格者しか感じることのできない悔しさを忘れずにいられれば、弱い自分と戦うこともできます(僕自身もそうでした)。

また、受験勉強自体も、将来に向けて無駄にはなりません。まだ修習段階ではありますが、当たり前のことながら受験レベルの判例・通説に関する知識やものの考え方は法律業務の前提となってきます。自分自身も、一昨年間違って合格してしまっていたら、充実した修習は過ごせなかったのではないかと感じています。
個人的なことになりますが、僕も一年回り道したものの、おかげさまで同じ班のメンバーや各実務庁の指導官にも恵まれ、修習生活は大変充実しています。一振りしたとしても任官や任検という道が閉ざされるわけではありませんし(僕自身も任官についてお誘いをいただき、真剣に検討した時期もありました)、そのほかの可能性についても同様だと思います。偉そうなことを言えた立場ではありませんが、不合格という結果は終わりではなく、自分を変え、自分の進路を踏み出す新たなはじまりなのだと、今では確信をもって言うことができます。

もちろん、法曹としての道が唯一の選択ではないわけですが、その道をあきらめたくないという気持ちがあるのであれば、不合格を正面から受け止めて自分を見直し、再チャレンジすることで道は必ず開けるはずです。自分を信じて、かつ謙虚に勉強を続けることができれば、来年はきっと、笑って修習への準備に臨めると思います。
僕自身、この先に二回試験を控える身分であり、僕のほうが少しだけ先に進んでいるとはいえ、皆さまと同じく法曹を目指す立場です。良き法曹になれるよう、ともに頑張りましょう。

P.S.
1)再受験に向けた学習法の私見はすでに書いているとおりですが、一番大事だと思うことを強調しておくと、「よくばらず基本をきちんとやる」ことにつきます。今度は上位合格を狙うぞ、というのでいろいろ手を出す気持ちはわかりますが、再受験者がホームランを狙うのはリスクが大きいし、試験自体がシングルヒットを重ねると結果的によくなる仕組みになっているように思われるので、とにかく基本の理解とそれを表現する力を固めましょう。難しいことを書けなかったから落ちたという人はおそらく一人もいないし、修習で見る限り、実務でも基本が一番大切です。難しいことは実務家もみんな調べてるわけですから。

2)コメント欄の内容を整理したいと思っていたのですが、なかなか時間が取れなくて作業に着手できていません。参考にされている方がいらっしゃったら不便な思いをさせてしまい申し訳ありません。
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はじめまして、お書きになられているブログを拝読させて頂き大変感銘を受けました。
今年の新司法試験に落ちてしまい、今後どうして行こうかと大変悩んでおりました。
 冷静に、客観的に自己をみつめる事はとても厳しいことですが避けては通れないことだと痛感致しました。今後も試験合格に向けて頑張って行きたいと考えております。
 今後、貴兄にご相談等させて頂きたいと思っております。どうぞ宜しくお願い致します。
 

 

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去年不合格となり、このブログを見つけて以来、毎日、自分の生活に合わせてブログの過去ログを読ませていただきました。
主さんの勉強内容が毎日書かれていたので、具体的な目標を毎日設定することができ、助かりました。

まとめの部分も参考にさせていただきました。

おかげで、今年リベンジできました!ありがとうございました!

コメントありがとうございます

コメントくださった皆さまへ

当ブログをご覧になっていただきどうもありがとうございます。
合格された方にも、来年再チャレンジされる方にも、自分の経験が少しでもお力になれたとしたら、筆者として望外の喜びです。

>ヴィムさま
合格おめでとうございます!
合格に向けて取り組まれてきた成果を発揮して、充実した修習生活を過ごされることを祈っております。

>来年の受験を目指される方々
まずは、今年の受験お疲れ様でした。

皆さまへのお返事を書くに当たって、自分でもこのブログにある過去の勉強記録を少し読み返していたのですが、9月10月はどうやって勉強していくか模索している状況で、友人の助けなどを借りながら、少しずつペースを作っていった時期だったように思います。
再受験組に余裕がたっぷりあるというわけではありませんが、かといって焦る必要はありませんので、今は敗因を振り返り、自分に何が必要か、勉強していく中でいろいろ考えていかれるとよろしいのではないでしょうか。

そのための助けとしては、自分のことをよく知ってくれている友人の合格者に相談するのが一番よいかと思うのですが、それが難しいということでしたら、僕でよろしければ可能な範囲で助言することができるかもしれません。
もし何かございましたら、コメント欄に記載していただけましたら余裕のある限りで対応いたしますし、管理人向けのコメントで連絡していただければ、個人的にご相談に応じることもできるかもしれません。

ただし、もうすぐ和光に入寮して集合修習を受けることになるため、二回試験対策で時間が取れなくなる可能性があるのと、寮でネット環境を確保できるか怪しいことから、十分にお返事できないかもしれません。その際はご容赦ください。

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皆さまコメントありがとうございます

以下、質問なども含めて、概括的にコメントに返答いたします。
勉強法について相談された方については、ほかの方の便宜となるよう、質問部分だけを抽出した上で回答しておりますが、さらに個別の回答を希望される場合、その旨再度ご連絡ください。

1.別のブログで当ブログを紹介していただいた方へ
紹介していただきありがとうございます。リンクなどは自由ですので、その点は全く支障ありません。役に立つ記事かどうかは正直よく分からないのですが、多少なりともお役にたてたようで大変うれしく思っております。
ちなみに僕もコメントいただいた方と出身県が同じだったりします。同郷の法曹として一緒に頑張りましょう。

2.勉強法に関するご相談への回答
以下、質問です。
************
① 私は、行政法の分野において事実を上手に使いこなすことができません。現在、事例研究等参考答案のないもので勉強しており、実際の答案でどのような事実を拾いどう解釈するか、どう法律にあてはめるのかという点の勘所が分からず悩んでおります。参考答案など記載のある演習書、または前述の悩みを解消できる方法等教えて頂けないでしょうか。
② 私は、昨年1冊の基本書を用い勉強しておりましたが、メリハリをつけて読むことができず予備校の本を中心に据えようかと考えおります。ロースクールで、予備校の本は一切使うなと再三言われたため逡巡しております。自己の理解できる予備校の本に立ち戻る事は勉強の方向性として誤っているでしょうか。
************

①(行政法の学習法)について
演習書には詳しくありませんが、行政法に限らず、過去問が司法試験の最良の教材です。過去問およびその出題趣旨、ヒアリングを読んだ上で、上位答案を読まれれば、試験委員が書いてほしいと思っていること、高得点を取った受験生がそれらの論点についていかなる事実をどのように評価しているのかということが分かります。
さらに、行政法は裁判例が元ネタになっていたりします。今年なんかは有名なものが出ているようなので試験中も思い浮かんだと思いますが(思い浮かんでいないのはよろしくないです)、その元判例を事実審も含めて読んでみてはいかがでしょうか。前提として、基本的な論点の知識(例えば、原告適格においてどのような問題があり、これまでの代表的判例や学説はどういう部分に注目しているのか、といったこと)を知っている必要はありますが、その上で様々な裁判例を読むことで、行政事件でどのように事実評価がなされているのか、分かってくるのではないでしょうか。
あと、行政法はとにかく誘導が重要であり、誘導の文言によって根拠法のどこを見ればいいのか、何を書けばいいのかの当たりがつくので、この点についても過去問をよく研究してください。

②予備校本を読んでよいか
予備校本のすべてを知っているわけではありませんが、予備校本も結局は基本書をもとにしているわけで、それがわかりやすくまとめて(解説して)ある利点と、再構成の過程やアップデートの不足などにより誤り・不備があるリスク――もっとも、すべての基本書に不備がないのかというとそうとも限らないでしょう――を比較考量して、自己にあったものを見つけるのがよろしいのではないでしょうか。僕は基本書で不足を感じなかったので基本書を使用しています。
ただ、今後法曹として実務を行うに当たり、予備校本のようなもので仕事をすることはできません。試験を突破するために予備校本が役に立つとお考えであれば(自分に合ったものであれば効率よく学習できる側面もあると思います)、それを活用することはよいでしょうが、基本書を通じて勉強できるようになることを目指すという目標の取り方があってもよいとは思います。

その関係で、どのように読解や記憶にメリハリをつけるかということですが、ざっくり言うと、まずは各論点(何が問題となっているか)の概観を身に着けてから、試験に出そうなところを読むということになります。試験に出そうかどうかというのは何とも言えませんが、教科書でそれなりに取り上げられている部分や、これまで見た試験で出ているようなところは、当然重要な部分です。とか言ってると地方自治法の4号請求が出てくる試験ではあるのですが、これは行政法のものの考え方を試す問題なので、むしろ単純な知識はいらないということの現れです。
私見ですが、法律学で最も重要なことは「問題意識」です。なぜその論点が問題となるのか、それに対してどういう理由で判例や通説は結論を決めているのか、それに不都合はないか(反対説も何らかの問題意識を前提として主張されています)…ということを意識して、基本書やそこに記された判例理論を学習する必要があります。これまでの講義で先生が重要そうに取り上げたもの(試験に関係ないことをしゃべってたりもしますけどね!)のほか、自分が学習していて「重要かな」と思ったところ、当該基本書や判例の事案が重要な問題について論じているように感じたところは当然勉強しなければなりませんし、そうでないところはそれなりに読めばよいでしょう。不安であれば、まずは予備校本で重点的に取り上げているポイントを集中的に読んではいかがでしょうか。

記憶すべき事項については、「完全に記憶すべきワード」は一部で、残りは理解すべきものです。例えば、行政法でいう処分性の定義でいうと、ごみ処分場事件の定義は完全に「暗記」すべきですが、その意味については「理解」しておくものです。主要論点について判例がどういう議論をしているのかということは記憶しておくべきですが、これも「理解」すべき事項であって、暗記すべきことではありません。
また、記憶すべき事項は、試験との関係で要求されるものですので、まずは過去問を分析して、そこから逆算して考えてみてください。特に短答試験は、独特の出題ポイントみたいなものがあるので、過去問をやったうえで、こういう細かいのも聞かれるんだな、という頭で条文や基本書を読むと、覚えたほうがよさそうなことがクリアに見えてきます。


今年の発表からもうすぐ1か月経とうとするところですが、まだまだ来年の試験に向けた戦いは始まったばかりです。皆様が各自の学習方針を立て、来年の合格に向けて力強く歩みを進められることを、心から願っております。頑張ってください!

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始めまして

始めまして。現在ロー既習2年の者です。
ブログ拝見させて頂き、参考にさせていただいています。
質問なのですが、わたしもまとめノートを作っているのですが、どうも論証パターンの詰め合わせのようになってしまいます。
まとめノートの作り方のコツを教えていただけないでしょうか?お願いします。

ご質問ありがとうございます

簡単ではありますが質問に回答させていただきます。
なお、管理人向けの非公開コメントで質問していただいている方がいるのですが、参考になるかは別として、他の読者の方にも質問・回答を公開したほうが便宜になると思いますので、特段の事情がなければ公開コメントで書き込んでいただけましたら幸いです。名無しでも構いませんので。

Q1:原告適格について
答案を書くにあたって、取消訴訟における被処分者以外の第三者の原告適格の認定の仕方がすっきり致しません。 書籍などを読んでいても、曖昧な記載しか見当たりません。 眠れる豚様は具体的にどのように上記原告適格の認定を処理されていたのでしょうか。

【回答】
基本的には、原告適格は3段階で判断すべきと考えています。
第一に、法律上の利益を確認するために参酌できる関連法規等の範囲を確定することです。法の目的規定や、条文の内容などを参照して、処分の根拠法規と関連している法令等にどこまで含まれるかを認定する作業です。今年の行政法の問題であれば、通達を参酌してよいかどうかという問題がここで検討されます。
第二に、先に確定した関連法規等を解釈し、何が法律上の利益といえるか認定する作業があります。ここでは、法律が当該利益を一般的公益の中に吸収解消させるにとどまらず個別的に保護する趣旨かどうかが検討され、処分の直接の名宛人でない第三者もここでカバーされうることになります。
第三に、問題となっている当事者が上述の法律上の利益とかかわっているかという当てはめを行います。

上記の3段階の枠組みは、当然9条2項の文言と判例をベースとした解釈から導かれますので、最初にそれを論じて「関連法規も含めて参酌し」「それらが個別的に保護している利益を侵害されていれば原告適格がある」と確認したうえで検討を進めることになるでしょう。


Q2:まとめノートの作り方のコツ(Mai-Maiさま)

【回答】
ノートについては最終的に各人が必要と考える内容をまとめるということに尽きるわけですが、参考までに自分が気を付けていたことを書いておきます。
基本的には、僕は論証集を作るのではなく、基本書の要約を作成するつもりでノートまとめを作っていました。そのようにすることで、なぜその論点が出てくるのか、論じる必要があるのかということが自然と出てくると考えたからです。
答案作成上も重要なことは、なぜその論点が問題となるのかということを、事案との関係でしっかり問題提起することです。これは、問題提起そのものをしっかり書くという意味でも重要ですし、問題文から何を読み取るかという論点発見に役立つという意味でも重要です。
論証集が「理解」のために望ましくない理由は、それが体系的な理解や問題意識の流れから独立してしまっているところにあると思います。基本的な理解があり、論点の問題の所在もわかっている人が、答案にスムーズに規範などを書くために論証集を活用するのはよいですが、それはまとめノートの役割ではない気がします。

それと関係して、まとめノートは、自分が理解できないままのことを「覚えるために」写して書くものではないと考えています。テキストを要領よくまとめただけのものであれば、予備校の本を買って読んだ方が楽です。まとめノート作りの本当の意味は、その過程で自分の理解を深め、定着させるということにありますから、自分の頭で要約し、ポイントとなるところを自分の表現を交えつつ書く(ただし、判例の重要な文言・規範はそのまま載せます)ことで、能動的に学習し、理解を深めることができるはずです。
例えば、最初は基本書をベースに分かる範囲だけをまとめていくのですが、その後別の教材や講義で自分なりに分かったこと、気づいたことがあれば、それをだんだん書き込んでいき、充実させていく。まとめノートというのはそういうものだと思います(なので途中で加筆が容易なパソコンで作るのがよいでしょう)。

こんなに早く返事をもらえると思っていなかったのでびっくりしました!本当にありがとうごさいます。
続けて質問で申し訳ないのですが、各教科のまとめノートは何ページくらいのものを作ったのでしょうか?参考までに聞かせていただけませんか。お願いします。

まとめノートの分量

>Mai-Maiさま
まとめノートのデータを置いてきてしまったので全科目の詳細は分からないのですが、刑事系は刑法が総論各論合わせて111頁、刑訴法が81頁でした(A4、40行×47字)。公法は合わせて100頁ちょっとだった気がしますし、民事系も(民法はきちんとつくると多そうですが)各科目は刑事系を超える量ではなかった気がします。
いずれにせよ、各法系ごとに、基本書一冊より薄い分量でまとめられているので、1日に1回以上回すことができていたのは間違いありません。

No title

早急なお返事ありがとうこざいました。
お教え頂いた事を念頭に多くの事案で実際に訓練しようと思います。
 

No title

眠れる豚様 お久しぶりです お元気にがんばっていらっしゃるでしょうか?
 
   ご質問があります。現在私は、会社法の勉強をしているのですが①基本書を読む際条文を
  全て引くため時間がかかりすぎてしまいます。この点、眠れる豚様は、メリハリをつけて条文
  を読んでいらしたでしょうか。②基本書(リーガルクエスト)を読み終えても、それだけになって
  しまい論文に活用できません。どのような読み方、方法をとれば論文にいかす基本書の読み
  方ができるものでしょうか。何か、ヒントを頂ければ幸いです。
  
  私なりに色々考えてみたのですが納得できず、試行錯誤しております。稚拙なご質問ですが
  宜しくお願いいたします。

お返事遅れてすいません

>chouunさま
会社法は条文が複雑でなかなか大変な科目ですね。

受験対策との関係で、条文を引くことの意義について考えながら読まれるとよいのではないかと思います。
答案作成時に条文が重要となる理由は、第一にそれが解釈論の基本となること、第二に条文を読まないと処理方法に気づかないことの2点があり、加えて会社法では法的手続など細かな事項が条文化されているので解答の前提としてそのあたりをある程度理解しておく必要があるという要請があります。

第一の解釈論的要請については、いわゆる重要論点については基本書において条文の文言などを踏まえた説明がされているので、改めて条文を参照する必要はないでしょう。というか、問題演習をしていれば当然条文を引いているので、改めて読むこともないはずです。むしろ解釈論として大事なのは条文を解釈する姿勢ですが、これは基本書を読みながら条文を引くだけで養われるものではなく、「どういう形で文言を解釈しているのか」ということを基本書の各記述から自分なりにつかみ、はじめて問題となる条文を自分でそれなりに料理する力をつけることが大切です。
第二の処理方法に気づくための条文理解という点では、僕自身も429条2項を落としたりと残念なことをしているので、反省しているところです。普段から条文に親しんでいればこういうことはなかったかもしれませんが、かといって基本書に出てくる条文すべてを読むのは効率が悪いので、問題演習に際して引いた条文の周辺を眺めてみるとか、そういう形でよろしいかもしれません。条文に書かれている内容自体は基本書に書かれているわけですし。
一番大事なのは、第三の解答の前提としての手続的理解といった部分でしょう。しかしこれとて、基本書を読みながら条文を引いていれば頭に入るというものではなく、答案作成時には改めて条文を引いて確認していくことになるでしょう。そうなると、求められるのは大まかな条文構造の理解、すなわち「~についてはだいたいこの辺に書いてある」という理解を得ることです。例えば組織再編に関する条項は、特に入り組んでいていやになってしまうところですが、ある程度の規則性を持って並んでおり、一度条文を通読しておくだけで引きやすくなります。

以上のような考えから、僕は基本書と並行して条文を読むのではなく、条文を読むときは必要に応じて素読し、または問題演習の際に引くことだけをしていました。条文を引きながら読んでほしい…ということを先生方はよくおっしゃいますし、それが一番正しいのだとは思いますが、一般論として本を読む際には一気に読み通すのが理解しやすいこともありますし、試験との関係では条文は(出発点とはいえ)道具の一つですから、道具を使う場面に合わせて参照すれば足りるのではないでしょうか。

論文に活かす基本書の読み方というのは、前にも書きましたが「問題意識をポイントに読む」ということが大切だと思います。論文式問題で出題されるのは、平時ではなく何か異常な状態(紛争)が生じたときの解決方法ですから、そのような場面で何が問題となり、どのような処理・解釈論でもって解決しようとするのか、判例ないし通説と反対説が対立している場合、どうしてそんな対立が生じているのか…ということを考えながら読むことが、論文試験の解答に役立つはずです。
また、そのような意識で基本書を読むためには、実際に論文試験ではどんな形で理解を問われるのか、という「論文試験の問題意識」を知ることも重要です。もし問題演習がまだ済んでいないようでしたら、先に問題を解いてみて、そこでわからなかった部分を基本書で復習するというスタイルでやってみると、自然と「こういうところが聞かれそうだ」ということに気づき、基本書を試験対策に向けて読み込むことができるようになると思います。

No title

眠れる豚様
  有難うございます。ご返答を読ませて頂き自分の中で霧が晴れていく
 思いです。本当に考えこんでしまっていたので大変感謝しております。
  今までは、①教科書を読む②でてきた条文をひく③終わったら問題集を解く
 という順で勉強しておりなかなか③までたどり着かなかったのですが
  これからは、①問題集を解く②問題となる条文を読む③教科書を読む(条文をよまず)
 ④重要条文の素読という順序にしようと思います。
  どのような質問に対しても明快なご返答、眠れる豚様は本当に偉大な方だと思います。
  また、そのような方だからこそ合格なされたのでしょう。
  今後、私も眠れる豚様のような存在になれるよう頑張って行きたいと思います。
  本当に有難うございます。
  
プロフィール

眠れる豚

Author:眠れる豚
名前:眠れる豚
2009年度新司法試験で討ち死にしてしまったため、再チャレンジのために淡々と勉強してきた法務博士(無職)。2010年の試験では何とか合格することができました。

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