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再現答案6(公法系第1問・憲法)

いよいよ最終日の公法系科目です。昨年は唯一まともな評価をもらえた科目ですが、今年はどうか…。とりあえず憲法は書きにくかった感があります。

*できる限り正確に再現していますが、後日再現したため、文章表現については本試験より整理・美化されていることは否めませんのでその点は割り引いてください。答案構成や事実の摘示評価内容、法律論の内容については本番を正確に再現したつもりです
*追記部分に反省点を書いていますが、解説や基本書などを見て書いたわけではないので、間違っているかもしれません。参考にされる方がいるとしたら注意してください


――――――――
公法系科目第1問 憲法
問題文

[設問1]
1 憲法25条に基づく主張
 (1) XはY市長から住民登録抹消を受けたことにより国民健康保険の被保険者としての資格を失い、さらにY市福祉事務所長に生活保護認定申請を却下されたため、必要な医療を受けることができず、貧困に加えて生命・健康をも脅かされるに至った。これは、以下に詳述するように、憲法25条に保障される生存権を侵害する処分違憲である。
 (2) 25条の法的性質
   憲法25条は、国民に最低限度の生活を保障している。憲法11条及び13条が国民の基本的人権や尊厳を保障する趣旨から、25条は単なる理念規定ではなく、それ自体が具体的な請求権の根拠になるものと考える。少なくとも、法律により25条の趣旨が具体化された場合、それに基づいて国民に請求権が生じると解すべきである。
 (3) 住民登録抹消処分の違憲性
  ア 本件では、Y市長はXの住民登録を抹消し、もって被保険者の地位を失わせている。憲法25条より、このような結果を生じさせる処分は慎重にされるべきであるところ、本件事情の下では、Xが形式的に登録された住所と異なる居住実態を有していたとしても、このような生存権侵害を行うことは許容されない。
  イ すなわち、本件では、Xが居住実態を違えているのは、失職により家を退去させられ、団体Aのシェルターも手狭となってしまったからであり、Xに帰責性はない。また、住民に関する事務の処理(住民基本台帳法1条参照)は自治体ごとにされるところ、Xは依然としてY市内で生活しているのであり、Xの住民登録が全く実態を欠くものではない。
    以上の事情からすると、Xは虚偽の届出(住民基本台帳法3条1項)やそれに準ずる義務違反をしたとまではいえないから、このようなXの住民登録を抹消し、被保険者の地位をはく奪したことは25条に違反している。
 (4) 生活保護申請却下処分の違憲性
  ア 本件では、Y市福祉事務所長は、インターネットカフェなどを居住地として認めず、Xの生活保護申請を却下することで、Xに必要な生活保護を与えていない。以下述べるように、これは憲法25条及びこれを具体化した生活保護法の趣旨に反して生存権を侵害している。
  イ 上記却下処分は、生活保護法19条4項の委任に基づいてされている。法1条が困窮の程度に応じて必要な保護を与えることを目的とし、法2条が無差別平等の保護を保障することから、この委任の趣旨は、困窮者に生活保護を与えることを前提として、そのための事務の便宜・効率化のために細目を委ねるにすぎないものと解すべきである。
    しかるに、本件では、Y市福祉事務所長はXの困窮状況を考慮することなく、財政問題や市のイメージという無関係の理由に基づいて要件を解釈し、Xの申請を却下している。これは上述する委任の趣旨に反し、ひいては憲法25条の権利を違法に侵害する処分違憲たるを免れない。
2 憲法14条違反に基づく主張
Y市福祉事務所長がした生活保護申請却下処分は、インターネットカフェなどを「居住地」(生活保護法19条1項1号)に含まないという判断に基づきされている。しかし、他の自治体ではXと同様にインターネットカフェ等に居住する者にも生活保護を与えるところがある。このように、Xが他の自治体と異なる扱いを受け、そこに合理的理由がない以上、前述した却下処分は憲法14条に違反するものである。
3 選挙権侵害についての主張
(1) 公選法21条1項、28条2号等及び住民基本台帳法15条1項の規定は、選挙権の資格となる選挙人名簿を住民基本台帳法の記録に基づいて作成するものと定めており、これにより選挙権行使に「住所」要件を課すことで、住所を有さない者の選挙権を制約している。
  このような「住所」要件に基づく選挙制度法制は、憲法15条1項が「国民固有の権利」として保障する選挙権を侵害するものであり、以下述べる理由により法令違憲である。また、Xについて住民登録を抹消することで選挙権をはく奪した点は、15条との関係でも処分違憲になる。
(2) 制度の合憲性評価
ア 違憲審査基準
  制度形成においては一定の裁量があることは認められるが、15条の保障する選挙権は主権者たる国民が政治過程に関与する基礎であり、ひいては憲法上の権利保障の基礎となる極めて重要な権利である。よって、その制約につながる法制度は、特に厳格に審査される必要がある。
  具体的には、①やむにやまれぬ目的のために、②目的達成のため必要不可欠な手段であるといえる場合に限り、制約は正当化されることになる。
イ 現行制度の評価
 (ア) そこで①現行制度の目的について見るに、公選法が住所要件を定めるのは、選挙人名簿を作成する事務上の便宜(住民基本台帳法1条参照)と推測される。しかし、このような目的がやむにやまれぬものとは到底いえない。
 (イ) 続いて、②制約手段について検討するに、現行公選法は「住所」を基準に選挙人名簿を作成するが、その他にもある時点の居住地で選挙人を確定することも可能であるから、事務処理目的との関係でも、住所を基準とすべき必然性は存在しない。
    また、住所を基準とすることを前提としても、事務処理目的からすれば住所を有さない者の選挙権を否定すべき理由は何ら見出せず、別途住所を有さない者に選挙権を付与する制度を設けることは可能であり、これを怠って選挙権を剥奪することには何ら合理的理由はない。
ウ 以上より、現行公選法の制度は選挙権を不当に侵害しており、違憲といえる。
 (3) 処分違憲
   選挙人名簿は選挙区の単位で定められれば足りるところ、Xは長年Y市に居住しており、住所を失ったのもXの責めに帰すことができない事由に基づくものであるから、このようなXから住居登録抹消を通じて選挙権を奪うことには理由はなく、処分違憲とされねばならない。
(4) 救済手段
  ア 以上のように現行公選法制度は違憲であるから、これに基づいてされた201*年の衆議院議員総選挙は無効とされるべきである。
  イ また、現行公選法の上記不備については、NPOから7年前に請願書が提出されており、改正の機会があったにもかかわらず7年にわたり放置されてきたものである。これは、国会が違憲状態の解消を怠ったものであるから、国賠法上違法となり、Xは国に損害賠償請求をすることができる(国家賠償法1条)。
[設問2]
1 憲法25条違反の点
 (1) 25条の法的性質
まず、被告からは、憲法25条は抽象的な規定であり、裁量の余地が大きい社会保障について定めるものであるから、いわゆるプログラム規定としてそれ自体請求権の根拠とならず、行政が広範な裁量の元で生存権保護の手段を決定できるとの主張がありうる。
たしかに、25条は他の規定に比べて抽象的文言であり、権利保護に当たっても裁量の必要があるから、それ自体が具体的請求権を生じさせると見ることは困難である。しかし、25条を完全な理念規定と見ることは憲法11条・13条の趣旨に反することはXの言うとおりであり、法律によって25条の趣旨が具体化されれば、法律を通じて生存権が保障され、これに基づいて国民に請求権が生じるものと解すべきである。
 (2) 住民登録抹消処分について
  ア 住民登録が抹消された点について、被告としては、これはXが居住実態を欠く場所を住所として登録していたため、住民についての正確な記録のための必要な措置(住民基本台帳法3条)、として行われたにすぎず、保険資格が住民登録に基づいてされることが社会保障政策上の裁量範囲内として合理的である以上、上記措置の結果としてXが保険を失うこともやむをえないものであると反論することが考えられる。
    確かに、住民登録に基づき保険資格を定めること自体は不合理ではなく、Y市長の処分も形式的には法の要件に基づいてされているから、Xへの処分は直ちに違憲とはいえない。しかし、国民健康保険制度として25条の趣旨が具体化されている以上、Xはこれを不当に奪われない権利を有しているから、住民登録抹消に法の適正処理の必要性が十分見出せない場合には、25条の権利を侵害するものとして違憲となるものと考える。
  イ そこで本件抹消処分について検討する。
    被告が主張するように、Xは住所登録地たるA団体シェルターでの居住実態を欠いている。しかし、Xが言うように、これはXの生活苦や不景気によるシェルターの飽和のためやむなくされたものであり、Xの居住実態もY市内である点では登録地と著しく異なるものではないから、住民基本台帳法の目的との関係でこれを抹消すべき強い必要性までは認められない。むしろ、同法が「住民の利便」の増進(法1条)をも目的とすることからは、不況や派遣切りという社会的事情に基づき一時的住居として用意されたシェルターのような住所地については、居住実態との乖離があっても柔軟に取り扱うことが法の目的にかなうともいえる。
    さらに、Y市は、昨今の経済状況やシェルターの意義などについて十分認識した上で、シェルターの居住実態を調査し、Xらが困窮することを承知でXら60名の住民登録を抹消したものであるから、これはXら困窮者への狙い撃ち的処分と評価することができる。
  ウ 以上より、Y市長のした住民登録抹消処分は、適正処理の必要性に基づくものとは評価できないから、憲法25条の生存権を侵害するものとして違憲とされるべきである。
 (3) 生活保護申請却下処分について
  ア 被告としては、「住居地」の認定は生活保護法19条4項の委任に基づく裁量によるものであり、また財政上の制約というやむを得ない理由もあるから適法であると主張しうる。
    しかし、生活保護法は憲法25条の趣旨を「最低限度の生活を保障する」(法1条)ための生活保護支給として具体化したものであり、法19条1項及び2項があえて住民登録ではなく「居住地」や「現在地」を基準に要保護者を定めていることからは、生活保護が全ての困窮者に与えられるべきであることを前提に、それを最も効果的になしうる「居住地」「現在地」の管理者が保護支給をすることを想定し、そのために法19条4項の委任がされているものと解すべきである。このような趣旨に反して、生活保護を支給しないために申請を却下することは、憲法25条及び生活保護法に具体化されたXの権利を侵害することになる。
  イ そこで本件の却下処分を見ると、Y市福祉事務所長は、XがY市内に居住しているにもかかわらず、それがインターネットカフェやビルの軒下であるという理由だけでこれを「居住地」と認めない。これは上述した法の趣旨に沿わないし、生活保護を必要とする困窮者がインターネットカフェなどで仮住まいを余儀なくされている実情からすれば、これらの居住実態に合わせて生活保護を認めないY市の運用は法の趣旨に真っ向から反するものである。
    よって、前記却下処分は憲法25条及びこれを受けた生活保護法19条4項の委任の趣旨に反し、違憲たるを免れない。財政上の理由も本件では確かではないし、市のイメージのためホームレスを排斥するという目的に至っては、25条の趣旨を否定するものであり、極めて問題のある理由付けであって到底許容されない。
2 憲法14条違反の点
憲法14条は合理的な理由に基づく区別を許容するものであるから、地方自治の観点からは自治体ごとの相違は憲法上予定されたものとして直ちに14条違反とはならないものの、そこには区別の合理的理由を要する。しかるに、前記の通り、「居住地」の認定についてY市の運用には合理的理由がないから、このような運用に基づく処分は他の自治体との関係で憲法14条違反となる。
3 選挙権侵害の点
 (1) 違憲審査基準
被告は、憲法44条は選挙人の資格について法律で定めると規定しており、また選挙制度の形成には技術的側面があるから裁量の要請が強く、従って選挙制度については国の広範な裁量を前提として穏やかな審査がされるべきであると主張しうる。
確かに、選挙制度の形成に当たっては、その公正を図るためにも、一定の裁量を前提とするほかない。しかし、Xの主張するとおり、選挙権は国民の権利の基盤となる重大な権利である。そして、本件では選挙権の行使態様ではなく行使そのものが制約されているのであるから、その合憲性については慎重に判断すべきである。具体的には、厳格な合理性の基準、すなわち①目的が重要であり、②手段が目的との関係で実質的合理性を有することが示される必要がある。
 (2) 現行制度の合憲性評価
  ア 目的
    公選法が「住所」を基準に選挙人を確定する目的は、選挙の公明・適正(公選法1条)のため、一律の基準をもって選挙資格を定めようとすることであって、これは選挙の性質上重要なものということができる。
  イ 手段
    そして、そのための手段として一定の基準を設けることは、選挙資格を確定し、選挙区に基づき選挙人を定めることで不正な投票調整を一定程度防ぐため必要であるし、その基準を「住所」とすることは、「住所」が住民基本台帳法7条により記録され、その管理の適正が法律上保障されていることからして十分合理的な選択といえる。
    しかし、上記目的からしても、一旦「住所」を基準に選挙人名簿を作成した上で、住所を有しないものについて、居住地を基準に個別にその資格を審査し、対応する選挙区での選挙権を与えることは十分可能であり、個別審査を経る以上、選挙の適正との関係でこれを禁止する理由は何ら見出せない。
  ウ 以上より、現行公選法が「住所」要件に基づき選挙人名簿を作成することはそれ自体実質的な合理性を有するが、住所を持たない者に選挙権を認める制度を用意していない点で合理性を欠き、選挙権を不当に制約する法令違憲たるを免れない。
 (3) 救済手段
  ア 選挙無効については、前記より前回の総選挙で住所を持たない者の選挙権が制約されていたとはいえるが、これらの者に選挙権を認めるには立法措置が必要である。それがなかったのに選挙権侵害を理由に従前の選挙を無効とすることは、司法権の範囲を超える立法行為と評価されるから認められない。
  イ 一方、国賠請求については、前記のように住所を有しない者に選挙権付与の機会を与えない制度は明白に不合理であり、またこれについては7年前の請願で是正の機会があったのに、現在に至るまで是正されなかったのであるから、国賠法上も違法と評価され、損害賠償請求が認められるべきである。
 (4) 処分違憲
最後に、Xの住民登録抹消については、前に見たとおりXの住民登録抹消には十分な必要性が認められないし、選挙権との関係でもXは昔から現在に至るまで一貫してY市に住んでおり、Y市で選挙権を行使すべき実質を有していたから、このようなXの選挙権を奪う結果となる登録抹消は違憲である。
以 上



【感想・反省点など】
25条論だと14条などとの関係や裁量統制的議論が問題になるかなぁと思っていたところ、適用違憲のようで困ったというのが第一印象。適用違憲だとどうしても法解釈っぽくない答案になってしまうという不安があったからです。後半の選挙権の問題はそこそこ書けそうではあると感じましたが、バランスを失しないように各問題を検討していかないと…と考えると、昨年同様忙しくなりそうだと感じました。実際忙しかったわけですが。
時間配分は30分構成90分答案作成。このペースを最後まで守れたのはよかったです。

憲法は設問ごとではなく問題点ごとに感想など書いていきます。

25条論
住民登録抹消と生活保護認定申請却下の2つが適用違憲になるのだという理解。法令違憲の議論はあるか…と思って事案を読みはしましたが、生活保護法しか法律があがっていない以上、ちょっと難しいだろうということで、適用違憲一本で行くことに。
まずは25条の解釈から。このくらいしか憲法論が出てこないので書きましたが、いつも疑問に思っているように、25条の解釈で結論が違ってくるというのはそんなにないような気がしており、本問でもどうなんだろうという感じです。一応、抽象的権利説を取りつつ、下位法令で具体化されているから請求権があるのだという形で反映はさせているつもりですが。
住民登録抹消については、形式的には抹消要件が満たされているにもかかわらず、それが生存権を侵害してしまっているという状況をどう評価するかが問われているのだと理解。一応法解釈をしなければならないので、25条の趣旨から住民基本台帳法の解釈っぽいことをやったのですが、よく分かりません。事実の評価についてはそれなりに書いたつもりですが、どうも行政法っぽい答案になってしまいました。まぁ、憲法と行政法は密接な関係にあるので、当たり前だといえばそうなのかもしれませんが。結論は違憲としましたがこの点は見解が分かれうるのでしょう。
生活保護認定については、どう見ても違憲の臭いがプンプンしているので、そのことをいかに説得的に書くかがポイントだと感じました。委任に基づく処分なので、委任の趣旨に反するという構成で行くことに。委任といえば委任の可否という論点もありますが、罰則とかではないので書かないことに。委任の趣旨については25条や生活保護法からそれなりにしっかり書き、事実の評価においては、むしろネットカフェなどにいる人こそ救われるべきであるということを強調して違憲の結論につなげました。

14条論
書くべきかどうか迷ったのですが、一応他の自治体の扱いなども書いてあったので、挨拶程度に触れることに。毒にも薬にもならない内容だと思います。むしろ蛇足か。

選挙権
こちらは法令違憲が問題となっているので、違憲審査基準からしっかり書かないとなぁと気合を入れなおすことに。ついでに適用違憲も書きましたが、これは余分だったか。
まずはどのような意味で選挙権が侵害されているかを書く必要があるので、「住所」要件の意義について簡単に記述。地方自治法などをすべてひくのは時間的に厳しかったので、制度の説明は粗くなってしまいましたが、これは仕方ないかなと。
それから違憲審査基準論に。原告には選挙権の重要性を強調させて厳格審査基準を立てさせつつ、私見では選挙制度の裁量的要素を指摘しつつ本件の規制が選挙権行使そのものの制約につながっている事実をあげて厳格な合理性の基準に落ち着かせるという無難なマニュアルプレイに。上げて下げて真ん中に落ち着く、というのは自動販売機的で微妙なのかもしれませんが、流れとしては無難で、捨て難い構成のように感じます。
結論については、架空ではない現行法令の評価ということから、違憲とすべきかどうか迷ったのですが、住所がない人にも代替手段を用意することはあまり難しくないのではないかということや、在外邦人の選挙権を保障する最高裁の考え方からは国内で住所地だけないという人に選挙権を保障するべきではないかということから、違憲で書くことに。ただ、あくまで現行法として通用しているのですから、その合理性については相応に評価しないとだめだろうということで、住民基本台帳法などをひきつつそれなりに頑張って検討したつもりです。
最後に、救済手段についても言及が求められているようなので、国家賠償の可否について検討。このあたりは旧判例の見解なども出しつつしっかり議論すべきだったかもしれないし、できなくもなかったのですが、事実上の判例変更もあるのに、ここに時間を割く必要はあまりないのではないかと考え、新判例の基準に従って当てはめて終了。この点がどう評価されるかは不明ですが、書いているので一応は大丈夫と思いたいです。選挙無効の議論については、国籍法違憲判決のイメージでちょろっと書きましたが、これは正直よく分かりません。というか本番では時間をかけて詳細に検討したくなったのですが、あさっての方向にぶっ飛ぶリスクがありそうなので、我慢して流しました。


全体として、一通りは触れているはずなので、そこまでひどい答案ではないと思いたいところです。昨年よりは簡単なので他の人も書けているとは思いますが、この試験の本質は人との競争ではなく、自分の答案が無難なラインを踏み外さないようにする競技であるはずなので、その意味ではまずまず満足しています。
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非公開コメント

毎度毎度コメントさせていただいてます、さむがりです。

憲法…これまでの科目の中で一番被ってます。9割同じと言っても過言ではないです♪

管理人様と一緒に合格したいです♪

度々コメントありがとうございます

>さむがりさま
そうですか。同じことを書いている人がいるというのは安心できます。

お互い合格しているといいですね!

No title

こんにちは。
いつも楽しく拝見させていただいております。

私は、選挙権のほうは、法令違憲という構成ではなくて、立法不作為構成にしました。
私の周りにも、法令違憲にした人と、立法不作為にした人と二分されていたように思います。
その辺はどうなんでしょうね~

コメントありがとうございます

>とおりすがりさま

選挙権の話は、立法不作為について国賠以外で主張する場面というのをあまり考えてこなかったので、答案作成上も迷ったところです。
この事案では、住所を要件としていることが「住所のない人に選挙権を与えていない」という意味で権利侵害になっていると思うのですが、在外選挙権の話と異なり、そもそも公選法などにおいて住所を元に選挙人名簿を作っている=制度として住所のない者について積極的に権利を否定しているというのが特徴かと思い、普通の法令違憲の議論にしました。住所要件にそれなりの理由があることを踏まえて議論するのが一つの眼目でしょうから、単に住所のない人が困っているというだけの議論では弱いだろうという判断もあります。

立法不作為だと捉えた際の特殊性は、それが直接の権利侵害といえない(本来あるべき権利が用意されていないという場合なので)ために、権利付与が司法権の役割として許されるか、あるいは立法府の権限不行使を捉えて国賠法上違憲を認めて良いかという形で司法権の限界と関係して問題となるように思います。
となると、法令違憲か立法不作為かという違いは違憲審査の場面で違いを出すのではなく、救済手段を論じる上で意識すればよいのではないでしょうか。僕の答案では十分意識できておらず粗い議論しかしていませんが…。

No title

お返事ありがとうございます。

管理人様の構成は、住所要件は合憲であるとしても、住所を有しないものが選挙権を行使できるような仕組みを作ってなかった事をとらえて、法令違憲としたのですね。
一方私のほうは、住所用件が合憲であることを前提に、住所よ有しないものが選挙権を行使できるような立法をしなかったことを(不作為と)とらえて、違憲としました。

難しい問題ですが、どちらの構成もありなのかな~と思います。
でも、現場では、7年前から…のくだりを見て、私の脳は「立法不作為」に支配されてました(笑)。

私の周りには、住所要件そのものを違憲とした人がいましたが、それは非現実的かな、と思いました。

追伸:けいそのコメントをした「とおりすがりさん」とは別の者です。

No title

管理人様、はじめまして。受験生のキリンと申します。合格、本当におめでとうございます。
もしよろしければ、憲法の疑問点にについて2つ質問をさせてください。

1 管理人様は、法令違憲の場合は違憲審査基準を立てて目的手段審査をなさっており、他方、処分違憲のときは違憲審査基準は立てずに論じる、という答案を書かれていると思いますが、処分違憲のときに違憲審査基準を立てないのはなぜなのでしょうか?

2 処分違憲の場合には、処分の根拠となっている法令に処分が反しているか、という思考方法で論じればよいのでしょうか。どういう様に基準を立てて論じればよいのでしょうか?


受験生にとっては常識かもしれませんが、なにしろ田舎の受験生なもので、管理人様に質問させていただきました。よろしくお願いします。

難問ですね

>キリンさま
ご質問はとても高度で、僕が回答できる範囲を超えているように思われるのですが、とりあえず考えていたところを記させていただきます。正解は保障できません。

適用違憲が疑われる場合には大きく3つのパターンがあると考えています。
1つ目のパターンは、合憲限定解釈が出来るのにそれをせずに違憲の解釈に基づいて法律を適用してしまっている場合です。これは適用違憲ではなく、これは単純に解釈を誤った違法で、目的手段審査を行う余地はありません。
答案で論じる際にも、合憲限定解釈の意義や可能性(区別可能性と一般国民の理解可能性)などを検討して限定解釈を示した上で、それとの関係での当てはめ(違法かどうかの検討)をすることになります。

2つ目のパターンは、法律が明確であるがゆえに合憲限定解釈が出来ないが、処分は権利を侵害しているという場合に、被侵害者を救うためにその適用限りで違憲だという場合です。これが本来的な適用違憲で、この適用は違憲だけど他の人に適用される場合には知りませんよ、ということをいうものです。これは本来違憲とすべき法令を無理やり救っている側面があるので、判断方法として批判もありうると思いますが、一部の違憲適用可能性のために法令全体を違憲にすることがやりすぎだという場合、このように考える必要性があるのでしょう。
この場合に目的手段審査が出来るかということですが、上述の問題状況では、法令そのものを違憲というのはやりすぎだろうという前提があります。すなわち、問題となっている例外的適用状況を考えない場合、法令を目的手段審査したらパスできる、ということです。この場合に、原告への適用を否定するための検討として改めて目的手段審査をする必要があるかどうかが問題となりますが、そこには一定の意味がありそうです。すなわち、当該適用が元々の法令の想定する目的・手段を逸脱しているといえるかどうかを判断するに当たって、適用の目的・手段を司法事実に基づいて評価するということです。猿払第一審判決はそういう形で判断していると読めそうです。

3つ目のパターンは、違憲でない法律を誤って適用した場合です。今年の憲法はおそらくこれで、生活保護法の中身は全く問題がないのに、勝手に委任の趣旨(25条が背景にある)に反して「居住地」等の解釈を狭めることによってXの申請を不当に退けています。法律は悪くないが運用している行政が悪いという問題です。芦部先生はこれを適用違憲の一類型としていますが、ただの違法というべきではないかと個人的には思います。
この場合にも、処分の目的・手段(運用の在り方)を審査するという方式は形式としてとれなくはないのかもしれません。しかし、そもそも元となっている合憲の法令(今年の問題だと生活保護法)が目的・手段との関係でクリアされているのに、さらにその運用において目的・手段を審査するというのはおかしな気がします。違憲的な目的・手段で処分がされているのだという認定は、端的に解釈を誤った違法なのであって、実はこのパターンも合憲限定解釈の議論と同様、実質的にはただの違法だから、解釈の時点で憲法論をやれば足りるのではないでしょうか。
今年の問題でも、生活保護法が25条の趣旨を具体化したもので、条文の書きぶりなども踏まえると「居住地」「現在地」は住所に縛られず緩やかに解すべきだという解釈ないし委任の趣旨を認定した上で、被告の処分はこれに反しているといった議論をすれば、処分違憲(憲法を踏まえた解釈に対する違法)の結論に至ることができます。

以上を踏まえて2つの質問に回答すると、次のようになります。

1:今年の問題では3つ目のパターンの処分違憲(本来的適用違憲ではない)と考えたので、生活保護法の解釈(委任の趣旨の理解)を示した上でそれとの関係での逸脱を論じたまでのことです。
ちなみに2つ目のパターンの出題だと考えた場合、僕の中では、原告に法令違憲+適用違憲(法令違憲の目的手段審査の議論を援用しつつ比例原則的に違憲を論じる)を、被告に合憲限定解釈論を主張させ、私見で合憲限定解釈の可否を検討した上で限定解釈できない場合には適用違憲の理論を否定して法令違憲にする、という流れを想定していました。しかし、書いたことはないので実際どうなるかは分かりません。

2:これは上記で論じた3つのパターンごとに異なるでしょう。合憲限定解釈あたりの議論を一通りさらっておくと、自分なりの考え方ができあがると思います。


繰り返しますが、以上について正解は保障できません。受験生にとって常識に当たるような簡単な問題ではないでしょう。芦部先生の百選解説も必ずしも分かりやすいものではないし、無駄に細かく分けすぎている気がしていて、受験生としても困るところです。

ありがとうございます

非常に迅速で詳細なご回答、本当にありがとうございます。お手数をおかけしてしまい、本当に恐縮です。

受験生にとっては常識なのに、自分だけは知らない、という事態が非常に怖く、管理人様に質問させていただいたのですが、そうではないということが分かって、安心しました。しかも、管理人様の非常に高度な分析を伺うことができ、本当に感謝しております。私ひとりでは到底ここまで分析することができませんし、書籍でもここまで分析されているものは見たことがありませんので、本当に参考になります。
私の理解力で管理人様の考えが理解できているのか不安ですが、基本書等も参考にしながら、自分なりの考え方を整理していきたいと思います。

修習の準備等でお忙しい中、ご丁寧にお答えいただき、本当にありがとうございました。
プロフィール

眠れる豚

Author:眠れる豚
名前:眠れる豚
2009年度新司法試験で討ち死にしてしまったため、再チャレンジのために淡々と勉強してきた法務博士(無職)。2010年の試験では何とか合格することができました。

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