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12月22日の記録

今日は勉強会があるはずだったのですが、参加者がインフルエンザにかかった可能性があるということで、延期になりました。というわけで、その代わりにH18刑事系第2問(刑訴)を解いていました。

この年の問題は捜査+証拠法という典型的な問題ですが、捜査パートで複数問題となり得る点があり、重要と思われた所持品検査に力を入れすぎたせいか、他の点で議論が薄くなってしまった気がします。職務質問も当然適法かと思い要件をきちんと検討していない(所持品検査のところでまとめてしまった)し、差押えの点についても、関連性の評価につき下手に裁判例を知っていたせいか、問題提起をスルーしてしまいました。
証拠法のパートでは共謀メモの証拠能力という問題で、伝聞法則の理解を問う良問だと感じました。僕は捜査を全部適法にしたので、違法収集証拠排除法則の議論は出す余地がなく、伝聞法則の趣旨から非伝聞の要件を論じ、メモから共謀への推論過程が内容の真実性を前提とせずに他の事実+供述当時の心理状況の表出から説明できるという議論を延々とやっていました。どう評価されるのかは不明ですが、要証事実を「共謀」という抽象的なものではなく「共同意思の形成」と「それが犯行につきなされていること」と区別して論じればよかったなぁと反省しています。

明日がセルフTKCなので本来は短答を中心にすべきなのですが、つい論文の勉強をやってしまいます(というか勉強時間も足りないのか…?)。民法の復習を一通りやろうと思いましたが、肢別の下巻が厚すぎ、全部は終わらなさそうな感じです。明日はなるようになれ、という感じで受けることにします。
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No title

豚さん,こんにちわ

違法収集証拠について質問させてください。
大阪覚せい剤事件の基準は,憲法35条を根拠にしていません。
その理由としては,35条で保障する基本権制限は即成的であり,証拠の問題に直結しないことをあげることができます。
質問は,基本権侵害(憲法35条違反)の事例をどう排除法則にあてはめるかについてです。最高裁は所持品検査における捜索の範囲が非常に狭いため,基本権制限まで至ったという事例があるかは疑問ですが…。

豚さんは,基本権制限事例では,司法の廉潔性を根拠とする重大な違法を導き,捜査官の意図等を考慮せずとも排除相当という事例と考えていますか?排除法則については,それぞれ別の根拠があるからどちらかの要件に該当すればいいという考えもありますが,ここでは,両方の要件が必要であるということを前提に考えています。

このテーマにおける「対話で学ぶ」大澤発言で,「令状主義違反(基本権制限)は重大な違法で,捜査官の意図等を考慮するまでもない」というところがあります。
私のこの大澤発言の理解は,以下のものです。
排除法則は,利益考量が妥当する基本権制限に至らない事件(任意の限界を超えた事件)に妥当する規範である。
基本権制限そのものの場合には,(排除法則が直ちに適用される)または排除法則は,憲法31条による証拠を否定しているわけではないため,憲法31条により証拠能力を否定する。

上記について豚さんのコメントよろしくお願いします。

コメントできる立場にはない気もしますが・・・

>Aさま
どうもはじめまして。

僕の答案では所持品検査も含めて捜査に違法な点がないので、違法収集証拠排除の議論はしていませんが、十分ありうることだと思いますので、以下のように考えてみました。

大阪覚せい剤事件(最判S53.9.7のことですよね)は「憲法35条及びこれを受けた刑訴法218条1項等の所期する令状主義の精神を没却するような重大な違法があり、これを証拠として許容することが、将来における違法な捜査の抑制の見地からして相当でないと認められる場合においては、その証拠能力は否定される」とあり、35条も根拠にしているように読めます。
しかし、Aさまもおっしゃるように憲法35条の「捜索を受けることのない権利」は即成的であること、また憲法38条2項が証拠排除の規定をおいていることの対比から、35条に反する手続で獲得された証拠物を利用されない権利まで認めるものとは解しがたいように思われます。
ですから、違法収集証拠排除法則の法文上の根拠は刑訴1条(あるいは憲法31条)であると解するべきだと考えています。答案上ではそこまで議論することなく、刑訴1条を援用して、後述する排除の実質的根拠を論じることになると思いますが。

以上を前提に、35条違反など基本権侵害の事例を違法収集証拠排除法則でどのように考えるか、あるいは別途直接の排除理由として構成できるか考えてみます。
大澤先生の当該論文を読んでいないのですが、Aさまの理解に沿うと、排除法則が利益衡量の場面で妥当するものであり、基本権制限そのものの場合には憲法31条から直接証拠能力を否定できるという見解が大澤説であると理解してよいのでしょう。これはなかなか興味深い議論だと思います。
一般的には、違法収集証拠排除の実質的根拠について①手続保障、②司法の廉潔性、③違法捜査の抑止というものが挙げられるなか、基本権制限の場合には①を理由に証拠排除ができ、これは②③と異なり比較衡量の要素がないので、違法の重大性(基本権侵害)がいえれば排除相当性は不要である、という理由付けなのだと推測します。
*もっとも、違法手続の有意性(捜査官の意図)は違法性の判断に影響する要素だと考えられるので、基本権侵害=重大違法である、という程度の話なのでしょうか?

上記議論(基本権侵害の場合は相当性不要説)は十分ありうるように思われますし、判例も必ずしも憲法31条による証拠排除は否定していないとも読めますが、個人的には、そのような別類型を用意する必要はないと考えます。
その理由としては、上で述べたとおり、憲法は38条2項に限って証拠排除を規定しており、31条から直ちに証拠排除を説明することは明文上難しいこと、また基本権侵害についても事後的な証拠排除で救済されるものではなく、別途の理由付けを要すると考えられることにあります。そして、基本権の重大な侵害については違法の重大性が強く認められるので、排除の必要性と相当性をともに要求しても、原則として証拠排除といえるでしょう。

一方、基本権侵害=重大違法という話については、まぁそうなのかなぁという感じです。基本権の重大な侵害まで至っていれば、捜査官が善意であっても(そんなことあるのか不明ですが)違法の重大性は認めるべきでしょう。
また、手続保障とはいえ証拠排除には別途の利益(犯人処罰)もあり、よほどの場合でなければ比較衡量的要素を避けられないと思いますので、相当性も要求すべきだと思います。

結論としては、(大澤先生がどのように考えられているかはともかく)基本権の重大な制限という場合でも、違法収集証拠排除法則によって処理すべきであり、その際には排除の必要性(違法の重大性)と相当性がともに要求されるべきだと考えます。ただ、違法の評価に当たっては、基本権の重大な制限であるということを強調し、捜査官の意図がたとえ善意であっても重大な違法を認定するという配慮はありうると思います。
答案を書くに当たってどうするかは悩みどころですが、憲法31条を枠組として持ち出すことは若干躊躇されるところなので、基本的には司法の廉潔性と違法捜査抑止による比較衡量基準を論じつつ、違法の重大性認定のところで、31条及び刑訴1条の「個人の基本的人権の保障」という文言を援用して評価を強める、という形で論じればよいのではないかと考えています。

なかなか難しいところなので、今度機会があったら大澤論文を入手して読んでみることにします。本人に聞ければ一番なのですが、授業担当だったわけでもなく、面識がないので…。

No title

豚さん

解答ありがとうございました。自分なりに整理することができました。
今日は伝聞メモについて質問させて下さい。

我々が目にする判例としては,百選の事件か,ケースブックにある事件かどちらかです。
百選の川出先生の解説を見ると,百選の事件の解決に反対もしくは,「共謀関与者全員によって確認された」ということまでは要求するべきではないという意見を持っているように見えます。
ケースブックの大阪高裁?の事件の処理の方が執筆者の先生方は良いと思っているように見えます。
この2つの教材を総合すると,伝聞メモの議論については,山室説には反対で,三好説,行動の一致との関係を検討する大澤説のどちらかを採用することが分かりやすいと思います。

豚さんが答案に書いたとおっしゃる『伝聞法則の趣旨から非伝聞の要件を論じ、メモから共謀への推論過程が内容の真実性を前提とせずに他の事実+供述当時の心理状況の表出から説明できるという議論』というのは大澤説のことでしょうか?H18年の問題は,この学説についての問題意識が強く出ていると感じたのですが間違いでしょうか?

『要証事実を「共謀」という抽象的なものではなく「共同意思の形成」と「それが犯行につきなされていること」と区別して論じ』るというのはどういうことなのでしょうか?
共謀の証明は,特定の犯行を実現するという合意形成行為と合意成立を対象にすると思います。
豚さんのおっしゃることは,「それが犯行につきなされていること」という間接事実とメモの存在を持って合意成立を推認させるということなのでしょうか?
そうすると,豚さんが,最初に答案に書いたのと何が異なるのでしょうか。

私自身,このテーマは,要証事実をどう設定するのかを含めて全く理解することができていません。酒巻連載を読んでもピントきていません。ヒントもしくは,良い教材を紹介して頂ければ助かります。よろしくお願いします。

あくまで参考程度にとどめておいてください

諸事情で時間が空いたので昼間からお返事させていただきます。
ケースブック第2版の内容と、講義で理解した内容を前提にしてコメントいたします。

旧山室説(今は反省して改説したそうです)は、誰か一人が計画を書きとめたメモから、謀議者全員の意思を推認できるとしています。しかし、書き留めたメモ作成者の意思は推認できるとしても、その他の人間の意思内容との関係ではどう見ても伝聞としかいえず、この見解は採り得ないでしょう。

ケースブックに引用されている三好説は、個人的に賛同しており、答案でも再現を試みた考え方です。以下のような推認過程を経て非伝聞による推認を認めることができるというものだと理解しています。
①メモから作成者AがXという意思を有していたことが分かる
②別の証拠でAと他の謀議参加者が同じ意思を形成したことが分かる
①+②=AのもつXという意思が謀議参加者全員にあることが証明できる

本問では、①甲の自白及び筆跡から、作成者甲がメモにあるとおりの強盗計画を有していたことが分かり、②メモの発見場所や甲の公判廷供述から甲と乙がメモにある同じ意思を形成したことが分かるので、乙も強盗計画を形成していたこと、すなわち共謀が認定できるといった具合です。

もっとも、この問題の特徴は、上記②につき、実は乙もメモの共同作成者だったということがうかがえるということです。この場合、メモを道具として共謀を行ったと言えるので、メモは謀議行為の手段そのものであり、書面ではなく証拠物として当然に証拠能力が肯定されると解することもできそうです(ケースブックP.537のQ18参照)。
あるいは「全員の精神状態を記載した書面であり非伝聞である」という理解もありえなくはありませんが、甲の供述によれば、乙は地図を描いただけで、計画内容等の書き込みは乙から聞いた内容を甲が書き込んだにすぎないので、乙の意思との関係では伝聞と言わざるをえないように思われます。

大澤説なのかどうかは分かりませんが、客観的に行われた犯行内容との一致をもって、そこからメモ記載通りの共謀があったと推認するということも、非伝聞による推認として認められるでしょう。
ケースブック判例24-2(大阪高判S57.3.16)も、メモ紙の内容と犯行態様がかなり一致しているようであり、メモ紙が組織活動の過程で作成されているという事実と合わせると、実行された計画通りの共謀があったと推認できそうです(偶然の一致としては符合しすぎている)。
ただ、これを本問について見ると、客観的にされた犯行内容との一致という事実をあげるだけでは、乙の意思を認定することはできません。メモが甲乙共同で作成されたという事実を認定する必要があるからです(そして本問事情にはそれを示唆する内容が多く含まれている)。

ここまでをまとめると、非伝聞として構成しうる理由付けには、以下のようなものがあることになりそうです。
(1)三好説に従い、作成者甲がメモ記載にかかる意思を有しており、さらにメモ記載にかかる意思を乙も共有していたことから、甲乙の共謀を推認する
(2)メモ自体を共謀の道具として、証拠物として証拠能力を認める
(3)甲乙共同でメモが作成されたこと及びメモの内容と犯行態様の一致から、乙も実際に行われた犯行につき共謀していたことを推認する

本問では、(1)と(3)は実際には同じ事を言っていることになります。それは、「メモ記載にかかる意思を乙も共有していた」理由が、乙もメモ作成に関与している(地図を描いただけではそこまで言えない、と評価することもできそうですが)ということになり、(3)で認定すべき内容と被っているからです。この両方からでも、本問に盛り込まれた事実を拾いつつ、非伝聞の結論を導くことができそうです。
一方、(2)については、メモのうち犯行内容については専ら甲が書き込んだものと思われ、メモ自体が共謀の道具というのは難しい気がします。ただ、乙の家で見つかったレポート紙から、甲が犯行について書き込んだメモが作成されたのが乙の家であるといえるので、甲が乙の家で犯行計画を抱いたということが認定でき、これは甲乙の共謀を推認しうる事実であるので、その意味で証拠物としての価値を認めることができるかもしれません(しかし、あえて請求する証拠価値という点で言えば、主題者が求める構成ではないような気がします)。

参考までに、僕が書いた内容の概要を書いておくと、以下のような感じです。

まず、伝聞法則の趣旨は供述内容の真実性については知覚・記憶・表現叙述の各過程に誤りが含まれうるため反対尋問を欠く場合に採用すべきでないということにあるから、供述内容の真実性を前提としない場合にはこの趣旨に当たらず、あるいは供述者の当時の心理状況を表した内容については表現叙述の過程にのみ誤りが含まれるに過ぎないから特別扱いする必要はなく、非伝聞としてよいという議論を展開しました。
その上で、本件メモから甲乙の共謀が、上記のような非伝聞の推論過程によって導かれるかを検討するとして、以下2点について詳細に検討しました。

第一に、甲がメモ記載の内容どおりの犯行計画を有し、実行したということの認定です。メモの内容のうち、「乙と待ち合わせ」ということから乙との共謀を推認することは伝聞ですが、メモ記載の内容と甲が実際行った犯行内容の符合(日時、他人名義携帯の用意や免許証不携帯など身元を隠していること、盗んだ車を使用していること、甲が逮捕された場所と集合地点とされる場所の一致などなど)から、甲がメモ記載の内容どおりに犯行をしたことが分かります。
この認定をせず、甲乙でメモを共同して作ったというだけだと、そのメモに従って実際の犯行がされた、すなわち本件強盗致傷事件について共謀がされたとはいえないので、本件強盗致傷事件とメモの関係を詳細に論じた次第です。

第二に、メモに記載された犯行計画を乙も共有していたということの認定です。
ここでは、メモが乙の自宅で作成されたこと、乙の発言を甲が書きとめたことによりメモが作成されたこと、乙がメモの地図部分を描いたこと、計画内容は元銀行員であった者(乙)でなければ気づかないような内容を含むこと、などなど証拠や甲の供述など客観的に認定できる事実から、乙がメモの作成に関与し、メモ記載にかかる意思を共有していたことが推認できることを論じました。
ここで、乙が関与したと見うる限りで、その意思がメモに現れていることについては心理状況の表現として非伝聞であると断っています(が、実際にはそういえなくても大丈夫だったかもしれません)。

以上より、三好説のようにして、非伝聞の推論過程だけで共謀の事実が導けるので、本件メモは非伝聞であり、証拠能力が認められるという結論です。
『要証事実を「共謀」という抽象的なものではなく「共同意思の形成」と「それが犯行につきなされていること」と区別して論じ』るというのは、上記2つの事実に対応して、共同意思の形成があったこと(第二)、甲が実行し乙の訴因ともなっている事実はかかる共同意思の発現としてされていること(第一)、という形で説明できたかな、というだけのことです。

上位答案を読むと、伝聞の議論をほとんどやっていない答案や、やっているとしても事実を評価すれば非伝聞になりうることの検討を怠っている答案が案外多く、初年度ということであまり参考にならないものが多かったです。
その中では、供述証拠としての証拠能力と、証拠物としての証拠能力を分けている答案があり、そういう検討もすべきだったかな、という点で参考になりました。

教材などについては、争点3版の大澤解説(伝聞証拠の意義)は熟読すべきであると授業で言われ、確かに熟読する価値はあるので、未読であれば目を通されるとよろしいのではないでしょうか。
プロフィール

眠れる豚

Author:眠れる豚
名前:眠れる豚
2009年度新司法試験で討ち死にしてしまったため、再チャレンジのために淡々と勉強してきた法務博士(無職)。2010年の試験では何とか合格することができました。

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